Mai's Blog
ロシアとコロナウイルスワクチン接種
プリヴェット、みなさんこんにちは。いかがお過ごしですか?
早いもので、8月ももう終りますね。ワクチンは打たれましたでしょうか?私は1回目は打ち終わり、2回目はもうすぐ打ちます。一度コロナを患っていると、副反応が重い可能性があるという話を聞き、びくびくしていたのですが、熱も上がらず腕が痛い以外には特に問題がなかったので、良かったです。ちなみに、ワクチンの種類はファイザーです。ワクチンといえば、ロシアのスプートゥニクが少し話題になりましたよね。ロシアにはこのほかにも3つの種類のワクチンが配給されているそうですが、このスプートゥニクが世界初のコロナウイルスのワクチンであり、ロシア国内で最初に採用されました、が、WHOでは認められていません。
ロシア国内では徐々にワクチン接種を行う人が増えてきている一方、未だワクチンを打っていない人が多いのは、副作用への懸念や、ワクチンそのものに対する信頼度が低いという現状があります。コロナウイルスが流行りだした頃にテレビ放送でインフルエンザと変わらないなどという、コロナウイルスの危険性を軽視した報道があり、それを信じた国民がワクチンの接種に出遅れたという見方もあります。ただ、職種によってはワクチン接種が義務となっていて、やむを得ず打つ人も多いそうです。実際に、スプートゥニクのワクチン接種を主に行っているカザフスタンに住んでいる私の知り合いの話によると、糖尿病などの持病を持っている人が、ワクチン接種で重度のアレルギー反応が出る可能性があっても、働くために仕方なく打っていたそうです。
私自身、ワクチン接種を行った理由のひとつに、将来的にロシアでの就職においてワクチンパスポートの提示義務の可能性がありそうだからというのがあります。現時点では外国人がロシアで労働するのに、医療従事者や、特定の職種を除きワクチン接種は義務ではありませんが、国によっては、義務であったり、ワクチンパスポートの提示により、隔離義務が免除されたりしているので、今後ロシアにおいてもそのような制度を取り入れるようになるかもしれません。
文頭で、スプートゥニクのほかに3つワクチンの種類があると言いましたが、そのうちのひとつがスプートゥニクライトと呼ばれるもので、通常のワクチンよりも効果の持続期間が短い簡易的なものになります。1度の接種だけでよく、他のワクチンに比べて、接種後から免疫が形成されるまでの時間が短いという利点があります。それでワクチンパスポートを発行出来るため、仕事の都合などで、急遽ワクチンパスポートが必要な時などに使われています。
必要なワクチン接種回数をすでに終えている人の割合は日本が人口の約40パーセントなのに対し、ロシアは約25パーセントと接種が遅れている中、国民のワクチン接種を促すために、ワクチン接種をすると、車が当たるキャンペーンを行ったりしていますが、ロシア人のある記者は、ワクチンに対する理解が変わらない限り、現状はあまり変わらないだろうと述べていました。今回のコロナウイルスのワクチンに関わらず、ワクチンそのものに対する、抵抗が他の国に比べて強いこともワクチン接種が滞っている理由の一つだそうです。
ちなみに、私のロシア人のお友達はすでにワクチン接種を終えていて、特に問題はなかったそうです。さすがに車のプレゼントで釣るのは無理があるというか、むしろ不信感を増幅させてしまうのではないかと思いましたが、その単純さがなんだか良くも悪くもロシアらしいと思ってしまいました。
私がロシアにいた時に正直感じたのは、もうみんなコロナに疲れて意識が薄くなっていたということです。街中でマスクをしている人は少数派で、建物内でも形だけというか、多くの人のマスクが顎あてみたいになっていて、マスクの意味を全くなしてない状況でした。ひどい人は片耳にマスクの紐をひっかけてぶら下げている状態で、身に着けてれば良いんでしょって感じでした。これはノボシビルスクの話なので、モスクワやサンクトペテルブルクはまた少し違うかもしれませんが。そのため、帰国したとき日本の徹底ぶりに驚いてしまいました。コロナ下であるという認識が一気に高まりました。とは言え、感染者数が日本でもなかなか終息せずむしろ拡大している現状を考えると、なんとも言えないですが。
国によってここまで違うのもやはり、文化や国民性がかなり影響していますよね。何が正しいのかは分かりませんが、とにかくいち早くこの状況が良くなっていくことを願うばかりです。