Mai's Blog
人生初のチャーター便でロシアから緊急帰国その1
プリヴェット、皆さんこんにちは。ご無沙汰しております。
ロシアではコロナの感染が勢いを増し、深刻な状況となっているようです。現在、様々な劇場や公共機関において、ワクチン接種を証明するQRコードの提示が義務付けられ初めています。このQRコードを入手するには、ロシアで認められているワクチン、スプートニクの接種が必要です。その他のワクチンを接種していても適用されず、QRコードを入手できないという問題が起きています。
さて、本日はコロナウイルスという脅威が広まり始めた去年の春頃の事をお話しようと思います。私はノボシビルスクに留学していて、スペインのバルセロナのオーディションから学校に戻ったところでした。バルセロナもその1ヶ月後にパンデミックで深刻な状況になったので、今思えばギリギリのタイミングでした。中国でコロナウイルスが発見され日本でも感染者が確認されました。じわじわとこの得体の知れないウイルスの存在が世界に認知され初め、ノボシビルスクでも感染者が出始めました。
3月に入って日本国内の感染状況が悪化し、緊急事態宣言が出されました。このままでは危ないかもしれないという雰囲気が学校内でも漂い始めました。授業は通常通り行われていたのですが、留学生である私たちはもし感染したらちゃんとした治療が受けられるのだろうかという不安や、各地でアジア人への人種差別とみられる事件を耳にし、正直怖かったです。実際、留学生の何人かはこの時点で先に帰国して行きました。そんな中で残ろうと決意したのは、校長先生、副校長先生、看護師の方などが私たちの立場や不安を理解してくれ、信頼することが出来たからです。
しばらくは授業も通常通り行われていたのですが、3月末、ついにロシア全土における学校機関の臨時休業の指令が出され、約2週間の休校が決まりました。そして結局そのまま年度終了となってしまいました。寮で生活していたロシア人の生徒たちはそれぞれ地元へと帰っていき、留学生だけが学校に残りました。学校の先生方はこの2週間の間も、留学生のために交代でレッスンをしてくださいました。他のバレエ学校の留学生はレッスンもなく外出もできない状況だったそうで、当時の学校の対応には本当に感謝しています。
その後、日本が国境を閉鎖するというニュースが流れました。そしてついに普通便が飛ばなくなり、国からチャーター機を出すので帰国する者は全員この機に乗るよう領事館から連絡がありました。それ以降3か月間日本への運航は無い可能性が高いとのことでした。そのため、最後まで残っていたメンバーもついに帰国することになりました。
・・この後はチャーター機に乗って無事に日本に着きました、ちゃんちゃん。と行きたいところですが、毎度のこと一筋縄ではいきません。何があったのかは次のブログで。
それではパカパカ。